ALC外壁

一般の住宅の外壁材としてモルタルや窯業サイディングが有名ですが、近年ALC (軽量気泡コンクリート) を外壁に使った住宅が増えてきています。

元々コンクリートは火や地震に強いという特徴がありましたが、重さの問題があり木造が主流の日本の住宅には不向きな材料でした。

しかし、コンクリートを固める時に中にたくさんの気泡を入れることにより、コンクリートの長所を残しながら、重さという問題を解決したのがALC (軽量気泡コンクリート) です。軽石を思い浮かべて頂けたら分かりやすいと思います。

軽く丈夫で火に強いということで、多く使われるようになりましたが、やはりどうしても短所の部分もありますので、今日はその辺りの話をします。

先ほど軽くするために気泡をたくさん入れていると書きましたが、外壁としてはこの気泡の中に水が入り込んでしまうと、水により気泡と気泡の間の壁が溶けてしまうので、そうならないように塗装がされています。しかし塗装も永久ではありませんから、新築から７年くらいすると水をはじく力が弱まり、徐々に壁が水を吸い込んでしまいます。

その結果気泡の中に水が入り込んでしまい強度が弱くなり、写真のようにひび割れが入ってしまったりします。せっかく耐震性に優れている外壁でも水の吸い込みにより強度が下がってしまってはもったいないです。

またALCボードどALCボードのつなぎ目に水を入れないのとクッション的な目的でシリコンゴムを入れてありますが、この上にもひび割れが出てきます。

こうなってしまうとやはりこのヒビから中に水が入り込んでしまい壁の強度を落としてしまいます。

もしALC外壁のお住まいに住んでいて、このような現象にお気付きになりましたら、早めにお手入れをされることをお薦めします。